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野菜の下ごしらえの基本 アク抜きいる野菜いらない野菜

野菜のあく抜き、いるのかいらないのか

野菜を料理に使うとき、あく抜きの正しいやり方を知っていると料理上級者という気がします。
でも、最近では、野菜のあく抜きをすることで、野菜の栄養分を無駄にしているなんていう話も耳にします。
実際のところ野菜のあくとは、どんなもので、どうやって取り除くのが良いのか、まとめてみました。

ほとんどの植物の葉、茎、根には、えぐ味や苦みを感じさせる成分を持っています。
それは昆虫や外敵より自身を守る為の成分でありホモゲンチジン酸やシュウ酸、苦みのもとになるアルカロイドや有機及び無機の塩類、渋みを出すタンニン系物質などです。
これらの成分は、味を落とすだけでなく体に害を与えるものもあります。
また、あくとして取り除かれるのですが実は体に良い働きをする成分もあるのです。

体に害がある、取り除くべきあく

ほうれん草は、シュウ酸という成分が多いです。
この成分、味にも悪影響を与えるだけでなくとりすぎるとカルシウムの吸収を阻害したり、からだの中に石ができる結石の原因担ったりするのです。
そして何より、あくの残ったほうれん草はえぐ味があって不味いです。
ですので、ほうれん草を調理する時は、必ずあくぬきをしましょう。
下ゆで後に、冷たい水に付けるのが一般的なあくぬきの方法ですが、他にも方法はあります。
まず、水につける方法です。
ほうれん草に含まれるシュウ酸は水溶性ですので、切ったほうれん草を水にさらすことでも、あくぬきをすることはできます。流水に20分ほどさらせばあくはぬけます。
もうひとつはレンジを使う方法です。
この方法は、切ったほうれん草を耐熱容器に入れて、レンジで加熱します。

ほうれん草1/2束ほどでしたら600w 2分くらいの加熱で結構です。
加熱したらザルにあけて流水にさらします。その後、水気をしぼって完成です。

あくぬきすることで、ほうれん草の色味が悪くなるのを防ぐこともできます。

山菜の、わらびはあくが強く、あく抜きをしない状態では苦みが強くて美味しく食べることが出来ません。
その上、わらびには発がん性があるといわれている物質、プタキロサイドという成分がはいっていて生の状態で大量に食べると出血状態をおこしてしまうという報告もあるほどです。
あく抜きする事でプタキロサイドは分解されますので、しっかりとあく抜きをしましょう。
方法は重曹を入れた熱湯にわらびを付けて一晩おき、水で洗ってから水につけておきます。
重曹でゆでてしまうと、わらびが溶けてしまいます。
重曹は熱湯に対し0.5~1%くらいの量が適量です。
これも多すぎるとわらびが解けてしまうので注意が必要です。

害ではないけれど、味が不味いので取り除くべきあくを持つ野菜

たけのこのあくの主成分はホモゲンチジン酸とシュウ酸です。
収穫してから時間が経つほど増加するそうです。
また、特に先端部に多く含まれています。
ホモゲンチジン酸はサトイモなどにも含まれる成分で特に害はないですが、刺激性の味があります。
たけのこのあく抜きについては、伝統的なやり方は、米ぬかを入れた水または米のとぎ汁で茹でる(鷹の爪を入れる)という方法ですが、あくの主成分が酸性の物質ですので、アルカリ性の重曹を入れた湯でゆでるという方法でもあく抜きすることが出来ます。
米ぬかを入れる方法は茹で汁の中の微小な物質にアクが吸着させるためという説もありますが、米ぬかのうまみによってえぐみが感じにくくなっているだけというデータもあり、えぐみ成分を中和して刺激性のある味をしっかりと抑えたい人には、重曹でのあく抜きの方がおすすめです。

あくとしてのぞいていた成分、実はポリフェノールだった野菜

ごぼうやレンコンなどのアクは、それぞれクロロゲン酸やムチンというポリフェノールであり、あく抜きなしで料理したとしても体に害を及ぼすものではありません。
むしろ抗酸化作用があり体に良いのですが、皮をむいて空気に触れると徐々に酸化されていき、見た目が黒くなってしま、出来上がりが、黒ずんでしまいます。
そうなることを防ぐために、切った後は酢水につけてあく抜きをしましょう。
ポリフェノールを多く体に取り入れたい、またはできあがりが褐色よりでも構わない場合には、これらの野菜はあく抜きを省いてもよいでしょう。
味の面では多少あくの成分によって苦みなどが強く感じられますが、濃い味付けをする場合や少量の使用の場合には料理全体を左右するほどではないといえます。
例えば、根菜のカレーですとか、レンコンチップスなどカリカリに上げる時などはあく抜きはいらないでしょう。

ふきもあく抜きが必要な山菜ですが、ふきのあくも、ポリフェノールですので、苦みが気にならない方や、若くて小さいふきやフキノトウの場合はあく抜きをせずに苦みを楽しんで食べることもできます。
あく抜きのやり方は、洗ったふきをまな板にのせ、塩をかけてすり合わせる「板ずり」という工程をし、塩がついたまま熱湯で3~5分ほどゆでます。
そのあと、冷水にとって冷まし、表面の皮をむきます。水に浸けて保存します。

他にも、ナスも切った後に塩水にさらしてあくを抜きますが、ナスのあくはクロロゲン酸というポリフェノール、体に良い作用をする成分ですので、あく抜きをしない方が栄養価は高いです。
あく抜きをしないナスは少々苦みが強かったり色が褐色になるようです。
初夏頃に出始めるナスはそれほどあくが強くなく、真夏から秋のナスはあくが強いです。

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